竿と糸と毛鉤。
テンカラ釣りは極論をいえば、このたった3つの装備で始められます。
極限までシンプルな装備で、渓流に棲むヤマメやアマゴ、イワナやニジマスを釣るテンカラ釣り。
今回は、そんなテンカラ釣りに必要な装備一式をお伝えします。
テンカラ釣りには必ず必要な5つの装備
1、テンカラ専用竿
まずはこれ、テンカラ専用の竿です。
キャップをとってシュシュシュッと長くするタイプの釣竿です。
一番小さい状態で50cmくらいになる、このサイズ感が渓流の釣りには向いています。
長くした状態でだいたい4m前後の竿が多いですが、下の写真のような川幅が広い渓流なら3.6mくらいが丁度良いでしょう。
下の画像のような山の上の方にある渓流だと、川幅が狭く木が生い茂っている場合も多いので、より扱いやすい3.3mくらいのものがオススメ。
私は「テンカラ超飛360」という竿を使っていますが、テンカラ専用竿なら、大体どれでもOKです。
(1万円未満の竿の方が、最初は気軽に使えるかもしれません。)
2、レベルライン
これは要するに、太さが一定で変わらない糸(ライン)のことです。
結構太めのものを使いますが、その理由は、このレベルラインの重さを使って小さな毛鉤を飛ばすためです。
フロロカーボンのラインなら代用できると思いますが、私は一応テンカラ釣り専用のラインを使っています。
通販サイトでも1,000円前後で買えるので、せっかくなら専用のラインを使う方が良いでしょう。
3、ハリス
レベルラインでは太すぎて、警戒心の強い渓流魚に見切られてしまいます。
なので、レベルラインの先に取り付けるのが、このナイロン製のハリス。
ハリスは渓流釣り用のものであれば、何でもOKです。
太さは0.8号から1号が標準なので、1つの目安にしてみてください。
4、毛鉤(と、毛鉤ケース)
テンカラ釣りは、この毛鉤も特徴的。
メスのキジの羽を鉤に巻いた「みの毛鉤」を使います。
毛鉤を拡大すると、こんな感じ。
この毛鉤は自作ですが、釣り道具屋さんで売っているものでも大丈夫です。
形もこのようなものに限らず、結構なんでもOK。
川で流れたときに、なんとなく羽虫っぽく見えるものであれば大丈夫です。
5、ウェーダー(胴長)
テンカラ釣りでは、川の下流から上流に向かって、釣りをしながら歩くのが基本。
なので、時には川の中にも入ります。
そんな時に必要なのが、このウエーダー(胴長)。
長靴と防水性のズボンが一体となった道具で、このタイプなら8,000円位で買えます。
長靴部分とズボン部分が分かれているものもあり、こちらの方が機動性は高いのですが、その分値段も高くなります。
まずは、長靴とズボンが一体となったタイプでも問題ありません。
ここまでが、テンカラ釣りに必須の装備です。
実際に私は、これらの装備だけで、テンから釣り最初の1匹(ヤマメ)を手にしました。
ここからは、必須とまではいかないけど、できれば揃えたい装備の紹介です。
できれば揃えたい装備
偏光サングラス
釣り針などから目を守り、そして水の中を見やすくするのが、偏光サングラスです。
普通のサングラスと異なり、水面のギラつきを抑えてくれます。
これにより、魚が見えやすくなるだけでなく、川底も見やすくなるために、川を釣り上がる際の安全性も向上します。
偏光サングラスは、物により価格も性能もピンキリです。
2,000円くらいの物でもそれなりに使えますが、他の釣りもするのであれば、1万円くらいの価格帯から選んでおきたい装備です。
帽子
帽子は、直射日光や木の枝などから頭を守ってくれる装備です。
私は友人からもらった野球帽を使っていますが、頭を守れれば何でも構いません。
帽子を被ると、目の付近に差し込む光が抑えられるので、偏光サングラスと一緒に使うと、偏光サングラスの効果をさらにアップさせられます。
そんな嬉しいメリットもありますが、頭部を守るというのが一番の目的です。
あると便利な装備
最後は、テンカラ釣りに持って行くと便利な装備を紹介します。
ここで掲載するものは必須ではないので、余裕があれば用意する、くらいの心持でOKです。
釣り用ベスト
釣り用のベストには、ポケットがたくさん付いています。
ここにたくさんの物を入れられるので「糸」「毛鉤」「その他小物」を、1着のベストにすべて収納できます。
値段の安い物でも十分に使えますので、お財布に余裕があれば揃えたい装備です。
ちなみに写真のベストは、4年ほど前に釣り道具屋さんで980円で購入しました。
ちょっと破れてる場所もありますが、まだまだ現役です。
仕掛け巻
テンカラの仕掛けは、だいたい竿と同じくらいの長さで作ります。
短くても3メートルほどと、結構長くなりがちなので、しまうのがすごく大変です。
仕掛け巻を使えば、てのひらに収まるサイズにクルクルっと巻きつけておけます。
次に使うときも、非常に便利です。
写真のようなテンカラ専用の仕掛け巻は、2個で1,000円ほどと少しお高め。
なので、下の写真のようなハシゴ型の仕掛け巻でもOKです。
これなら100円均一でも売っているので、コスト削減になりますね。
手網(タモ)
魚が釣れた時に、あると便利なのが「手網(タモ)」。
釣れた魚をキャッチするための道具です。
テンカラ釣りで釣れるヤマメやアマゴ、イワナやニジマスなどは、非常によく暴れます。
魚から毛鉤を外そうとした時に、魚が暴れて逃げてしまうことも。
そうならないように、この手網を使って魚をしっかりとキャッチし、落ち着いて毛鉤を魚の口から外してあげましょう。
持ち歩き用の携帯イケス
釣れた魚を鮮度の良いまま持って帰るのであれば、持ち歩ける携帯イケスが重宝するでしょう。
この中に釣れた魚を入れておくと、生かしたまま持ち運ぶことができます。
非常に簡易的ですが、クーラーボックスのような使い方もできるので、釣れた魚の内蔵をその場で処理して入れておくことも可能です。
シンプルな装備で釣りを楽しめるのがテンカラの特徴
今回は、テンカラ釣りに必須な装備と、あると便利な装備を紹介してきました。
たくさんの物が出てきたようにも感じるかもしれませんが、テンカラ釣りに必須なのはたった5つ。
- 竿
- レベルライン
- ハリス
- 毛鉤
- ウェーダー
もっと簡略化して言えば「竿」「糸」「毛鉤」のたった3つです。(ウェーダーは最悪、なくても良いという発想です。寒いですが・・・笑)
こんなにシンプルな装備で楽しめる釣りは、他にないのではないでしょうか?
私はこのシンプルさに惹かれて、テンカラの世界に足を踏み入れました。
物事はシンプルな方が良い。
そんな考えをお持ちのあなた、ぜひこの記事で紹介した装備を揃えて、テンカラを始めてみましょう!
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