釣り道具の中でも、竿に次いで必須な道具が『リール』です。
しかし、釣り道具屋さんのリールコーナーに行くと、いろんな種類のリールがズラッと並んでいて、釣り初心者の方にはどれを選んだら良いのかわかりにくいもの。
そこで今回は、リールの種類と選び方をまとめてみました。
釣りに使うリールは5種類
いろんな種類があるリールですが、釣りに使うリールは、以下の5種類に分けられます。
- スピニングリール
- ベイト(両軸)リール
- タイコ(片軸)リール
- 電動リール
- スピンキャストリール
どの種類のリールにも、メリットやデメリットが存在しますので、それぞれのリールについて、詳細に解説していきます。
1. スピニングリール
![リール 種類 スピニングリール](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/spining_c_01.jpg)
いろいろな種類があるリールの中で、もっとも一般的で扱いやすいのが『スピニングリール』です。
海の防波堤釣りから、ブラックバス釣りやトラウト釣りにまで幅広く使えるのが、スピニングリールの特徴。
リールの中でも、もっとも万能なリールといえます。
スピニングリールのメリット
スピニングリールのメリットは、扱いやすさとトラブルの少なさ。
スピニングリールは、釣り初心者でも使い方を覚えながら釣りができます。
数回釣りに行けば、スピニングリールの扱いにも慣れるでしょう。
スピニングリールのデメリット
スピニングリールは万能なので、大きなデメリットはありません。
デメリットを強いて挙げるとすれば、糸に多少のクセがつくことです。
スピニングリールはその構造上、巻かれた糸に円を描くようなクセがつきます。
基本的にトラブルは少なめなスピニングリールですが、この糸のクセにより、たまに糸が絡みます。
2. ベイト(両軸)リール
![リール 種類 ベイトリール](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/beit_c_01.jpg)
スピニングリールに比べて、糸が直線的になる仕組みのため、よりパワフルな釣りに対応しているが『ベイト(両軸)リール』です。
ルアーフィッシングや、防波堤のフチでの釣りに多く使われるほか、大型のベイト(両軸)リールは、船での釣りにも使われます。
ベイト(両軸)リールのメリット
ベイト(両軸)リールのメリットは、リールが糸を巻き上げるパワーにあります。
引きの強い魚にも負けないやり取りができるのが、ベイトリールのメリットです。
ベイト(両軸)リールのデメリット
ベイト(両軸)リールのデメリットは、扱いの難しさです。
糸が直線的になるというベイトリールの仕組みによって、投げた仕掛けが着水しても、リールから糸が出っぱなしになります。
その結果、リールから糸が余分に出てしまい、その糸がぐちゃぐちゃに絡んでしまいます↓
![ベイトリール バックラッシュ](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/beit_back_01.jpg)
この現象を『バックラッシュ』といい、これを防ぐためには、仕掛けの着水とともに、糸が出るのを手動でとめてあげなければなりません。
糸の出を手動でとめるタイミングが難しいため、釣り初心者には扱いが難しいリールだといえます。
3. タイコ(片軸)リール
![リール 種類 タイコリール](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/taiko_c_01.jpg)
タイコ(片軸)リールは、非常にシンプルなつくりのリールです。
そのシンプルな構造ゆえ、タイコ(片軸)リールは仕掛けを投げるタイプの釣りには使用できません。
防波堤のフチでクロダイなどを狙うときや、フライフィッシングなどによく使われるリールです。
タイコ(片軸)リールのメリット
タイコリールは、上の写真を見ても分かるとおり、構造が単純でスッカスカです(笑)
そのため、いろいろな種類のリールの中でも、驚くほど軽いというメリットがあります。
また、リールから出ている糸を引っ張れば、引っ張った分だけ糸が出ます。
これにより、仕掛けの深さを変えるのがとても簡単なので、これもタイコ(片軸)リールのメリットです。
タイコ(片軸)リールのデメリット
タイコ(片軸)リールには、ドラグという機能がありません。
ドラグとは、魚の引きに合わせて、糸が切れないようにリールから糸が出ていく仕組みのこと。
これにより、仕掛けに魚がかかった場合、スプールを自分で押さえる必要があります。
スプールを押さえないと、糸がどんどん出ていってしまいますので。
釣りに慣れていないとこの動作は難しいので、この点はデメリットといえます。
4. 電動リール
![リール 種類 電動リール](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/dendou_c_01.jpg)
電動リールは、船で水深の深いところにいる魚を釣るときに使われるリールです。
パワーレバーを倒すことにより、自動で糸が巻き上げられます。
仕掛けが水面近くまできたら、最後にハンドルで巻き上げます。
電動リールのメリット
電動リールのメリットは、自動で糸を巻き上げてくれるところです。
深い水深まで仕掛けを落としたら、手動で巻き上げるのは大変。
電動リールなら、リールが自動で糸を巻き上げてくれますので、楽ちんですね!
電動リールのデメリット
電動リールは、その名のとおり、電源がないと使えません。
また、仕掛けを投げられるようなリールでもないため、電動リールの用途は船での釣りに限定されます。
この汎用性の低さが、電動リールのデメリットです。
5. スピンキャストリール
![リール 種類 スピンキャストリール](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/spincast_c_01.jpg)
釣り道具屋さんにもあまり並んでいない、超マイナーな種類のリールが『スピンキャストリール』です。
スピニングリールとベイトリールの中間的な位置づけのリールで、海外では割と一般的に使われています。
日本でも、1990年台までは『クローズドフェイスリール』として親しまれていました。
しかし、日本のベイトリールの性能が向上したことにより、現在ではあまり見かけなくなってしまいました。
スピンキャストリールのメリット
スピンキャストリールは、扱いやすいスピニングリールよりも、さらに簡単に仕掛けを投げることができます。
またスピンキャストリールは、糸同士が絡まりにくい構造になっているため、トラブルが少ないのもメリットです。
スピンキャストリールのデメリット
スピンキャストリールは、遠投性能の低さや、糸を巻き上げるパワーが弱いというデメリットがあります。
スピニングリールよりも遠投ができず、ベイトリールよりも糸を巻き上げるパワーが弱いため、正直なところ、使い勝手は微妙です。
微妙な立ち位置のため、そもそもスピンキャストリールのラインナップ自体が少なく、選択の幅が狭いというのもデメリットですね。
スピニングリールの『番手』とは?
スピニングリールには、リールの名前の後に、1000や3000などの数字がついているのをご存知でしょうか?
これは『番手』と呼ばれるもので、最適な糸の太さによって、数字が変化します。
『番手』の数字が大きくなるほど、太い糸を巻くことに適しており、一般的にリール自体も大きくなります。
リールの性能を最大限に発揮するためには、それぞれの番手に合った太さの糸を巻くことが重要です。
ここからは、大手釣具メーカーのダイワとシマノのスピニングリールを参考に、番手と糸の太さの対照表を紹介していきます。
ダイワとシマノのリール番手まとめ
2大釣具メーカーの、ダイワとシマノ。
しかしこの2社でも、番手の表示には微妙な差がありますので、以下の表で示す対照表を参考にしてみてください。
ダイワ
(番手) | シマノ
(番手) | 糸巻量
(m) | 適合ライン
(号) | 適合ライン
(lb.) |
1500 | 1000 | 130 | 1.5 | 6 |
2000 | 2000 | 150 | 2 | 8 |
対応なし | 2500 | 150 | 2.5 | 10 |
2500 | 3000 | 150 | 3 | 12 |
3000 | 4000 | 150 | 4 | 16 |
3500 | 5000 | 150 | 5 | 20 |
4000 | 6000 | 150 | 6 | 22 |
リールの番手は、数字が大きくなるほど太い糸が巻けるようになります。
また、同じ太さの糸であれば、リールの番手が大きいほど、たくさんの量の糸を巻けるようにもなります。
釣り方に合ったリールの選び方
リールの種類と番手がわかったところで、ここからは釣り方に合ったリールを紹介していきます。
ここで紹介する番手のリールが絶対というわけではありませんが、実際に私が使って使いやすいと感じた組み合わせとなっていますので、参考にしてみてください!
海釣りにおすすめのリールは2000番代のスピニングリール
![海釣り リール 2000番](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/reel_2000_01-226x300.jpg)
サビキ釣りやちょい投げ釣りなど、一般的な海釣りには2000番代のスピニングリールがおすすめです。
2000番代のリールというのは汎用性が高く、さまざまな釣りにも応用可能。
巻いておく糸は、1.5~3号のナイロンラインがよいでしょう。
初めて海釣りを始める場合は、糸が巻かれた状態で売られているリールは価格もお手頃なので、これもおすすめです。
投げ釣りにおすすめのリールは4000番代のスピニングリール
![投げ釣り リール 4000番](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/reel_4000_01-300x300.jpg)
海での投げ釣りには、4000番代(ダイワなら3000番代)のスピニングリールがおすすめ。
4000番代になると、糸を巻ける量も増えるので、仕掛けを遠くまで投げられるようになります。
巻いておく糸は、3~4号のフロロカーボンラインがよいでしょう。
4000番代のスピニングリールは、重量もそれなりにあります。
竿と一緒に一日中持っていると、結構疲れますので、他の釣り方には応用しづらいです。
トラウト釣りにおすすめのリールは1000番代のスピニングリール
![トラウト釣り リール 1000番](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/reel_1000_01-300x300.jpg)
管理釣り場(釣り堀)でのトラウト釣りには、1000番代のスピニングリールがおすすめ。
1000番代のスピニングリールは、小型で軽量なため、一日中持っていてもあまり疲れません。
巻いておく糸は、0.6号~1号(2~4ポンド)のナイロンラインがよいでしょう。
1000番代のリールは、トラウト釣りの他にも、海でルアーを使ったメバルやアジ釣りにも使えます。
小型のルアーや仕掛けを使った釣り全般に使えるため、汎用性は高めです。
バス釣りにおすすめなのは2000番代のスピニング・ベイトリール
![バス釣り ベイトリール](https://tsuriholic.com/wp-content/uploads/2018/03/reel_2000_bait_01-300x300.jpg)
池や沼などでのブラックバス釣りには、2000番代のスピニングリールまたはベイトリールがおすすめ。
使いやすいスピニングリールはもちろん、扱いが難しめなベイトリールも『いかにもバス釣り!』という感じがして、使っているだけで楽しめます(笑)
巻いておく糸は、1.5~3号(6~12ポンド)のナイロンラインがよいでしょう。
魚釣りは、釣りの雰囲気を楽しむのも、おもむきのひとつ。
ベイトリールが使えるようになると、「釣りしてるな~」という雰囲気が、グッと高まります!
まとめ
今回は、リールの種類と、釣り方に合ったリールの番手を紹介してきました。
リールの種類は5つほどありましたが、釣り初心者の場合は、スピニングリールの中から選ぶのがおすすめです。
さらに、はじめてリールを買う場合は、高くても1万円程度のものにしておきましょう。
はじめから高いリールは、必要ありません。
本当に釣りを趣味として楽しめそうなら、釣り自体に慣れてから、高いリールを検討しましょう。
釣具屋やネットショップには、さまざまなリールが並んでいます。
この記事を参考に、あなたがやりたい釣りに合ったリールを見つけてみてくださいね!
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